ことばのちから

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ことばを発する時そのことばの与える力をしみじみ感じます。負のことばを受ければ気持ちが落ち込み、気分が落ち込むと体も不調を起こす。そう感じている常日頃、ことばの使い方には気をつけるようにしています。

というのも、勤務時代にある産婦さんから「あなたの言っていることが専門的過ぎてよくわからない、私をバカにしているの!」とつよく批判を受けました。私には全く身に覚えはなく、なぜそう言われているのか理解できなかったのです。まだ、心当たりがあれば直すこともきをつけることもできますが、心当たりがないほど怖いものはありません。

それからは、常に言葉の使い方を心がけていましたが今度は、先輩助産師から「あなたの言っていることは回りくどい、優しすぎて本当に伝わっている?」「本当の優しさは何なのかよく考えなさい」と指摘されました。

必要以上に優しすぎる言葉、それは指導という意味ではあまり効果的ではなかったようです。共感と指導とそのバランスの難しさは今になってもつづいています。

ことばを選び、ことばを口にして、想いを伝えることの難しさ、何年経験してもこれでいいと言う結果はでないと思います。けれど、これからBABYBOOTHを通して出会う方々にどれだけの想いを伝えていけるか共感していけるのか、自分自身に問いながら訪問し続けたいと思います。

(千里)